「カウンセリングは意味がない」ってホント?|そう言われる理由と、カウンセリングでできること

インターネットで「カウンセリング」と検索すると、予測変換に「意味がない」と表示され、気持ちがしぼんでしまった経験はないでしょうか?

他にもさまざまな理由で、

「カウンセリングって本当に効果があるの?」

「結局話を聞いてもらうだけで何も変わらないんじゃない?」

と、懐疑的になっている方は多いと思います。

この記事では、「カウンセリングは意味がない」と言われやすい理由と、カウンセリング受ける意味について解説したいと思います。

目次

「カウンセリングは意味がない」と言われるのはなぜ?

こうした声が上がりやすい背景には、いくつかの理由が考えられます。ここでは、その理由と、それらに対する違った角度からの考え方をご紹介します。

効果が目に見えてわかりにくいから

たとえば、体の病気に対するアプローチであれば、治療をする前と後で傷跡がきれいに治ったり、血液検査の数値が変化したりと、効果が目に見えてわかりやすいものです。

それに対してカウンセリングは、実施する前と後で、心の中に何らかの変化が生じていたとしても、その変化が目に見えてわかることはあまりありません。

目に見えない心の領域では仕方がないこととはいえ、そうした、効果を計る指標のあいまいさが「カウンセリング=効果がない」と言われてしまいやすい一つの理由でしょう。

ですが、「目に見える変化がないから意味がない」としてしまうのはあまりにも寂しいことに感じます。たとえば、マッサージでも鍼灸でも、ヨガでも瞑想でも、もっと言えば読書や恋愛でも、わたしたちが日常的に求めて行う行為のほとんどは、「目には見えない変化」に意味があるものではないでしょうか? 

カウンセリングも同様です。数値としては表れなくても、カウンセリングを受けることで確かに変わっていくものがあります。それはあなた自身が受けてみることでしか体験し得ない変化です。

確かにその変化は、人によって、うっかりすると見逃してしまうくらいかすかな違いかもしれません。長い時間をかけて気づけるものかもしれませんし、人から見るとわかりにくいものかもしれません。

それでも、「効果が目に見えてわかりにくい」と「意味がない」との間には、深い隔たりがあることを声を大にしてお伝えしたいと思います。

効果が出る理屈がわかりにくいから

「カウンセリングは意味がない」と言われやすい背景には、「効果が出る理屈がわかりにくい」というものもあるかもしれません。

つまり「どういったメカニズムで悩みが軽くなっていくのか?」がわかりにくいため、

「友達に話すのと何が違うの?」「話をきいてもらうだけで問題が解決するとは思えない」

と思う方が出てくるのでしょう。それはとても自然な疑問や戸惑いだと思います。

簡単に説明すると、カウンセリングでは単に話を聞くだけではなく、話していく中でクライアント(来談した方)が、自分の考えや感情、行動、人間関係を整理したり、見直したりするお手伝いをします。対話の中で、自分の本当の気持ちや願望に気づけることも少なくありません。

そして、そうした「気づき」を元に、今抱えている問題に対してどうしていくのがいいのか一緒に考えていきます。あるいは、ずっと抱えてこられたテーマに対して、自分なりの答えや「しまい場所」見つけるお手伝いをすることもあります。

とても手前味噌な言い方になってしまいますが、そうした「心扱う技術」は、専門的な理論を学び、トレーニングを受けたカウンセラーと、そうではない「友達」とではきっと違いがあるものだと思います。

誤解してほしくないのですが、決して「悩んでいる人は友達より専門家に話しなさい!」言っているわけではありません。友達に聴いてもらうことで、「問題自体は残っているけど気持ち的に楽になった」という感覚や「なんとなくすっきりした」という感覚は、カウンセリングにも共通するものだと思います。

重要なのは、カウンセリングではそこから一歩進んで、専門的なスキルを元に心の深いところまで踏み込んだアプローチができるということ。そして、その違いや効果が出るメカニズムがわかりにくいとしても、「友達に話すのと変わらないし、意味がないよね」とはならないということです。

カウンセリングを受けても「意味がない」と感じやすいケース

それでも「カウンセリングは意味がない」と感じてしまう人がいるのはなぜなのでしょう?

それは、カウンセリングそのものに意味がないというより、さまざまな条件や受ける人の心持ちが関係しているかもしれません。順に見てみましょう。

劇的な効果を求めすぎている

これまでお話してきたように、カウンセリングはすぐに誰の目から見てもわかる劇的な効果が表れるものではありません。

そのため、

「カウンセリングを受けたんだから不安がゼロになるはずだ」

「カウンセラーの言うとおりにやっているのだから苦手な相手とも上手くやれるに違いない」

といった、高すぎる期待を持ってカウンセリングを受けると、思ったような結果が出なかった時のがっかり感から「カウンセリング=効果がない」という極端な考えが強まってしまう可能性があります。

すぐに効果が出ることを期待しすぎている

基本的にカウンセリングは効果を実感するまでに時間がかかるものです。

そのため、すぐに大きな効果が出ることを期待しすぎていると、「1回目のカウンセリングで大した効果が感じられなかったから、続けても意味がない」と、早急に結論付けてしまうことにつながります。

話すことで一時的に苦しくなった経験がある

カウンセリングは、心の深い部分を扱う作業です。

ときに、見ないようにしていたこころの傷や自分の嫌な部分に向き合うタイミングもあるかもしれません。すると、「話すことでかえって疲れた」「話しすぎてしまったかも……」と感じ、一時的に疲労感や不安が高まることもあります。

それも心の回復にはとても大切な過程なのですが、そこでカウンセリングを中断してしまうと、「カウンセリング=苦しい思いをしただけで意味がない」という評価につながってしまうこともあると考えられます。

目的を見失っている

漫然とカウンセリングを続けていく中で「この時間は何の意味があるんだろう」と感じてしまうこともあるかもしれません。

「とにかくつらい」「自分でも何に悩んでいるかわからない」

という状態でカウンセリングが始まることがあってもなんら問題はないのですが、いつまでも目的地が曖昧なまま進み続けていると、「このまま続けていても意味がないのでは…?」と感じやすくなるでしょう。

違和感を抱えたまま続けている

カウンセリングの効果や進め方、カウンセラーの解釈や態度などに違和感や疑問を抱えたまま、カウンセリングを続けているのも「意味がない」と感じやすい要因です。

モヤモヤがいつしか不満や怒りに変わり、「結局カウンセリングなんて受けても意味がない!」という結論に至ってしまいます。

カウンセリングの効果を高めるために、来談者ができる工夫

カウンセリングは来談者とカウンセラーの共同作業です。

カウンセラーと来談者双方がそれぞれに大切なことを意識することで、「カウンセリング=意味がない」といった極端な結論付けを避けることができます。ここではカウンセリングの効果を最大限に引き出すために、利用者側ができる工夫をお伝えします。

違和感や不安はカウンセラーと共有する

・話すとすっきりはするが、根本的な解決にはつながっていない気がする
・今、自分がどこを目指してカウンセリングを続けているのかわからなくなってきた
・前回カウンセラーに言われた言葉がずっと引っかかっている

などなど。カウンセリングを続ける中で違和感や不安を抱いたら、一人で抱え込まず、担当のカウンセラーにぜひ伝えていただきたいと思います。そうした違和感や不安をもとに、話し合いを深めたり、カウンセリングを「仕切り直す」ことで停滞感や不満感が解消され、カウンセリングがより意味のある時間に変わっていくーー、ということはよくあります。

小さな変化を大切にする

・カウンセリングルームに来る前と後で、ほんの少し気持ちが楽になった
・カウンセリングを受けてからしばらくは心のざわざわが大人しい気がする
・同じような場面でいつもと違う考え方ができた

など、小さな変化に気づき、変わりつつある自分を肯定的に見てあげられるようになると、カウンセリングを続けるモチベーションにもつながりやすくなります。

気長に問題と付き合っていく

・1回のカウンセリングでカウンセリングの効果やカウンセラーとの相性を判断しない
・問題解決にはある程度時間がかかることを理解する
・「このままで本当によくなるの…?」という焦りや不安が生じたときはカウンセラーに打ち明ける

など、「物事をすぐに判断しない」という姿勢もカウンセリングには大切です。ですが、効果に不安を感じる気持ちを無理に押し込む必要もありません。「このままで本当によくなるの…?」「やっぱりカウンセリングって意味がないんじゃ…?」そんな気持ちが湧いたときは率直にカウンセラーに打ち明け、丁寧に取り扱っていきましょう。

カウンセリングを受ける意味ってなに?

カウンセリングに通っても、問題がすぐに良くなるわけではない。だったら、結局カウンセリングを受ける意味ってなんだろう—ー?

最後に、そんな疑問について、一緒に考えてみたいと思います。

気持ちが楽になる

たとえカウンセリング直後の短い時間であっても、心がすっきりしたり、気持ちが楽になった感覚が味わえることは大切な体験だと思います。自分の「心地が良いこころの状態」を知ることにもなるからです。「心地の良さ」を体験することで、また苦しい気持ちになっても、戻るべき心の状態がわかり、回復の指針となります。

また、強い混乱や不安、焦りなどに駆られている時ほど、カウンセリングを通して「とりあえず落ち着く」ことは、自分も周りも大切にすることにつながります。

自分の状態を理解できる

悩みや問題を解決するためには、今自分が何に苦しんでいるのか知ることが出発点になります。さらに、自分の本当の気持ちや選べる選択肢、支援リソース(助けになってくれる人や自分の強みなど問題解決に役立つ者)などについてカウンセリングの中で整理していくことは、遠回りなように見えて、きっと今抱えている問題や悩みを軽くするのに役立つはずです。

問題に自分で対処できるようになる

「どうすれば正解なのか」を誰かに教えてもらうのではなく、自分で探し続けることもカウンセリングの大切な営みの一つです。具体的な答えを言ってくれないカウンセラーは、ときに不親切に思えることがあるかもしれません。それでも正解のない問いに取り組み続けた時間は、今後さまざまな問題に自分で対処していける自信や軸につながっていくはずです。

(あなたにとっての「カウンセリングを受ける意味」は?)

ここまでカウンセラー視点からカウンセリングを受ける意味をいくつか紹介してきました。
けれど、本来カウンセリングにどんな意味を見出すかは人それぞれ異なるもの。

ぜひ、実際にカウンセリングを受けてみて、あなたにとっての「意味」を見つけていただけたらと思います。

結論|「カウンセリングは意味がある?」

カウンセリングは、一言では説明が難しい営みです。

・カウンセリングと一口で言っても、学派や扱う心理療法が人によって違う
・カウンセリングでどんなことをするのかイメージしにくい
・カウンセリングによって起こる変化が目に見えない

そんな「ブラックボックス感」こそ、カウンセリングの効果に懐疑的な声が上がる要因だと思います。

ですが、実際にカウンセリングを受けている方に話を聞けたならば、それぞれの言葉で語られる「感じた効果」や「生じた変化」もあるのではないでしょうか。もちろん、「受けてはみたものの自分には合わなかった」という方もいらっしゃると思います。

つまるところ、「カウンセリングには意味があるのか」―-?

この問いに答えを出すには、実際にあなた自身が体験してみるしかありません。
ネットの情報や「誰か」の感想で判断せず、カウンセリングとはどういうものなのか、ぜひあなたの感覚をで確かめてみてほしいと思います。

まとめ|岐阜でカウンセリングを検討中の方へ

はぐくみカウンセリングルームは、「カウンセリングを受けるのが全く初めて!」の方に多くご利用いただいております。一方で、「過去にカウンセリングを受けたことがあるけれど、いまいち効果が感じられなかった」という方のご利用もございます。

どのような背景をお持ちの方にも、カウンセリングに対するイメージや期待されることを丁寧に伺いながら、できることとできないことを誠実にお伝えしつつ、意味のあるカウンセリングを一緒につくっていくことを大切にしております。

岐阜市でカウンセリングをご検討中の方は、一人で抱え込まず、お気軽にご相談くださいね。


目次